透明水彩の筆にはたくさんの種類があり、初めての方はどれを手に取ればいいのか迷います。自分にあった筆を選ぶために、透明水彩の筆の種類を中心に知っておきたい基本をお伝えします。
形べつの筆の種類
筆はおおまかに「丸い形」「平らな形」「丸と平らの間」の3つの形に分けられます。形ごとに特徴があります。それぞれ筆の種類をあげます。
丸い形
毛が円にまとめられている筆です。曲線がかきやすく、どちらの向きに動かしても同じ線になるので扱いやすいです。
丸筆(まるふで) / ラウンド
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水彩で人気のある一般的な筆です。さまざまな素材の毛が使われます。最初にそろえるのは丸筆の中サイズがいいとされています。
羽管筆(うかんふで) / 羽根巻筆(はねまきふで) / スクワラル
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毛を持ち手にとめる口金に、鳥の羽のとうめいな根元部分をつかっている筆です。ふつうリス毛がもちいられ水の含みがよいです。
彩色筆(さいしきふで)
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日本画で広く使われてきた筆です。おもに羊毛(ヤギの毛)や、羊毛とほかの毛をまぜた素材がつかわれます。毛先のまとまりがいいです。
面相筆(めんそうふで)
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日本画で人物の顔の細かい部分をかくための細筆です。
平らな形
動かす向きによって違う形の線がかけます。広い面をぬるのによく使われます。
平筆(ひらふで) / フラット
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角ばった部分やシャープな直線がかきやすい筆です。背景などを早くムラなくぬるのによく使われます。
丸平筆(まるひらふで) / フィルバート
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最初から平筆を使いこんだ形につくってある筆です。とくに広い面のぬりに便利です。
絵刷毛(えばけ)
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広い面の下塗りや、水彩紙の水張りに使われます。
丸と平らの間
丸筆と平筆の特徴をあわせもっている筆です。
オーバル / キャッツタン(猫の舌)
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毛先で細かいところが描けて、根本で広い面がぬれます。扱いに慣れが必要です。書籍「イチバン親切な水彩画の教科書」で紹介されています。
筆の持ち手の長さ
筆の手で持つところを軸といいます。短いものが短軸、長いものが長軸です。どちらでも気にせずに使えますが、特徴を知っておくと筆選びのたすけになります。
長軸の筆は、キャンバスを立てたときに軸のうしろを持ってかくとバランスがとりやすいといわれます。
短軸の筆は、筆を鉛筆のように持ってかくとき使いやすいです。携帯にも便利です。
筆の大きさ
筆の大きさは「号」であらわします。0から始まり、号数が大きくなるほど筆が大きくなります。同じ号数でもメーカーによって大きさが違いますのでつどサイズの確認が必要です。
最初にそろえるのは丸筆の中サイズ、8~10号がいいとされています。
以上、知っておきたい筆の基本をお伝えしました。
- 筆はどんなふうに選んだらいいの?筆の選び方の基本
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